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研究開発
H.S

2010年入社 理工学研究科 応用化学専攻
応用化学コース修了
DOWAセミコンダクター秋田株式会社
開発室

電子材料

※所属は取材当時のものです

01志望動機

興味を引く配属先が複数あった

大学院では化学系を専攻し、貴金属触媒の研究をしていました。テーマが希少金属に関するもので、周囲環境に敏感な吸着特性を示すものだったため、希少金属のリサイクルにかかわる仕事、あるいは無機材料の粉体や薄膜など界面にかかわる仕事のどちらかに就きたいというぼんやりしたイメージで、非鉄金属業界に絞って就職活動をしていました。
DOWAのことを知ったきっかけは、先輩が就職していたからです。お話を聞いてみたところ、希少金属のリサイクルにかかわる仕事、粉体や薄膜に関わる仕事など、興味を引くような配属先が複数ありそうだと感じました。社風も堅苦しくない印象があり、DOWAへの入社を決めました。

02これまでのキャリアパス

2010年4月~
DOWA IPクリエイション キャリア 開発部に配属。トナー式複写機に使用されるキャリア粉の開発、製造支援、評価手法の検討・開発を担当。
2014年7月~
DOWAセミコンダクター秋田 LED技術課。LED既存品種について、検査出荷・歩留集計システムの変更やユーザーへの対応。
2015年10月~
DOWAセミコンダクター秋田 LED開発課で、特性評価機器、全数検査装置の検討・購入・標準化などを担当。その後、LED品質管理課に異動。
2020年3月~
DOWAセミコンダクター秋田 開発室。新規製品の開発、量産立ち上げを担当。

03現在の仕事

新規製品の開発、量産立ち上げを担当

DOWAエレクトロニクスの製造子会社であるDOWAセミコンダクター秋田では、高純度の金属材料、ガリウムひ素基板、LEDを製造しています。金属材料からチップまで一貫して手掛けているため、高品質の製品を作ることができる強みを持っています。なかでも赤外LEDは、医療用の血液センサ、モバイル機器向け近接センサなど、成長が期待される分野で使用されています。
現在は新規製品の立ち上げ準備で歩留改善、中間検査工程の確立などを担当しています。新規製品の中身については、まだ公表できないのですが・・・(笑)。歩留改善とは良品率向上のことで、不良品が発生する原因を調査して解決策を検討します。また、中間検査は各工程の後で出来栄えを検査するものです。しかし、そもそもその出来栄えを正しく評価できなければならず、所有装置でも評価できるのかを検討します。なお、歩留改善も、中間検査も、必要に応じて設備の購入も含めて検討を行います。 さらに標準化にも取り組みます。オペレーターが使えるように手順書を整備したり、DOWAセミコンダクター秋田の品質マニュアルや顧客要望に適応する管理・記録のルールを作ったりして、運用できるようにするのが私の役割です。

04仕事のやりがい

必要な設備を自作する工程が楽しい

LEDの品質評価や、プロセス開発、歩留向上にも共通することですが、必要とされる設備を購入するだけでなく、自作を加えたり、メーカーに改造の依頼を加えることもしばしばあります。世の中にない設備を作らないと、世の中にない新製品は作れません。ただ、コツコツ工夫するのは性分に合っていて、自作の過程は楽しく、思い通りに動くと嬉しいものです。
これまで炉を作ったり、炉にセンサ追加の改造をしたり、抜き取り検査項目を全数検査に対応するために改造したり、新しい波長の評価に対応するための光学治具を作成したりと、さまざまなものを作ってきました。手を動かして物から学ぶ、すり合わせしながら人から学ぶ工程が一番面白いと感じています。さまざまな形で手助けしてくださった方々には感謝しかありません。

05キャリア像

人も設備も最大限生かせる職場を作りたい

人も設備も最大限に活かせる職場を作れたらいいなと思います。
半導体は良くも悪くも需要に波があります。新規製品を立ち上げる時は、設備や人を増強しなければなりませんが、一定期間を過ぎると、需要が落ち込むことも少なくありません。このような需要の波の影響をできるだけ小さくして、技術も人も長期にわたって安定して活かせる職場にしたいのです。
そのためには、足元の量産化だけではなく、次の案件につながるような仕事をしていきたいと思います。開発としてさらなる新規案件を獲得するのはもちろんですが、足元に導入する設備に汎用性を持たせ、製品構成が変わっても使用頻度が落ちるリスクを回避したり、各製品・工程ごとに管理方法・文化が異なるのをできるだけ共通化して無駄を減らすように仕組みを工夫したりしていきたいと考えています。

06学生に伝えたいこと

部署の垣根を越えて、だれとでも話しやすい

DOWAは全体としては大企業ですが、たくさんの事業会社の集合体なので、一つひとつの事業会社は必ずしも大きなものではありません。私が今勤務しているDOWAセミコンダクター秋田も、社長からアルバイトまで、だいたいの人の顔と名前が一致する規模です。このため、部署の垣根を越えてだれとでも話しやすく、協力してブレークスルーもしやすく、専門外の知識を身につけるのに好都合な環境です。
私は学生時代に化学系のことを学んできましたが、今は設備検討にかかわることが多く、電気や機械の知識も必要とされます。半導体の製造プロセスは化学の知識が必要ですが、特性の測定には電気、製造・評価装置については機械の知識が必要で、私は恵まれた環境を活かして、専門外の知識もどんどん身につけてきました。
上司であっても部長・課長などの肩書で呼ぶこともあまりなく、フラットな社風であることも、新しいものを生み出していく土壌になっているような気がします。

07ある1日のスケジュール

8:00
始業・ラジオ体操。メールチェック・タスクチェック
8:30
デモ装置の検討。動作確認・不明点をメーカーへ問い合わせ
10:00
休憩
10:10
デモ装置の検討の続き。動作確認・不明点をメーカーへ問い合わせ
12:00
昼食
12:45
デモ装置の検討の続き。データ収集、記録・整理、資料作成
15:20
休憩
15:30
建設打ち合わせ。ユーティリティの相談
17:00
退社。特売品購入のためスーパーへ急ぐ

08モットー・趣味・OFFタイム

ラジコンカーを家族で楽しむ

私と同期入社した仲間は約40人でした。学校の1クラス分くらいの人数であり、同じ研修を受けたので、非常に仲良くなることができました。勤務地が全国に分散しましたが、出張や移動の時に、まず頼りになるのが同期の仲間たちです。私も秋田に異動したときは、同期の仲間の紹介で、地元の人とバドミントンを楽しみ、地域に溶け込むことができました。最近の趣味は、夫・子供と一緒にラジコンを楽しむことです。ラジコンカーも組み立てています。仕事でも設備作りが楽しいのですが、ふと気づいてみれば、オフタイムでも、ものづくりに精を出していました(笑)。

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