生産技術(電気担当)の仕事とは
プラントやラインの新設・増設に際し、
電装全般の仕様決定・設計を担う。
入社して最初に関わった大型案件が、ケミカル品製造設備の建設でした。この案件で私は電気系の生産技術者として、大容量タンクの設置、工場全体をつなげるネットワーク化、排水設備のフィルター装置の制御関係、電柱の移設などを担当しました。タンク自体の設計などは機械系担当が行いますが、レベル計、流量計、温度計などタンクに装着する計装機器類や受液・送液の自動弁やポンプの制御、そういうもの一式の仕様決定から設計までを電気系担当として私が行いました。
ケミカル品の工場ですと、このように中規模プラントのようなイメージですが、めっきなどの場合は板状の銅を搬送するラインなどメカトロニクス的な部分があり、そういった設備の制御関係も手掛けます。
中部に異動してからは、こちらは大型のラインが多く自動化が進んでいるため、仕事内容もちょっと変わってきました。製造物を取り出したり切り替える仕組みだったりとか、そういう部分で制御を行うような設備開発や改善案件が多くなりました。
また、DOWAの生産技術職の場合、製造の現場と非常に近いことも大きな特長と言えます。例えば、伸銅品をお客様の仕様に合わせて適切な幅に切るスリッターラインの建設案件。これは既存設備がかなり古かったため、常にオペレータが張りついていないといけませんでした。既存設備を更新するにあたり、現場の生の声を常に訊きながら開発を進めました。
具体的には、熟練オペレータと一緒に作業内容の確認を何度も行いました。たくさんのツマミを操作しながら「このタイミングで、この力を掛けるとちょうど良いんだ」というような作業を、プログラムを組み制御によって自動化。その結果、これまで5個くらいのツマミを動かして操作していたものがツマミ1個でできるように作業性を向上させました。と同時に、品質の安定化などの生産性や安全性を高めることにも貢献できました。