ニュースリリース

半導体モジュール用放熱素材 銅-グラファイト複合ベースプレートの商品化について

2018年1月9日
DOWAホールディングス株式会社
(コード番号:5714 東証1部)

当社(東京都千代田区外神田4丁目14番1号 資本金:364億円 社長:山田 政雄)子会社のDOWAメタルテック(株)(同所 資本金:10億円 社長:菅原 章)は、韓国The Goodsystem Corporation(大韓民国京畿道安山市檀園區木內路(タヌォンクモナエロ)125 CEO:曺明煥(チョミョンファン))との共同開発により、高出力半導体モジュール用放熱素材である銅-グラファイト複合ベースプレートの工業化に成功し、新製品「CNG40V1」の名称でサンプル出荷を開始しました。

近年ますます高速化、大容量化が進む情報通信分野などにおいて使用される高出力半導体モジュールは、パッケージ面積当たりの出力および搭載チップ数が増加傾向にあるため、発熱量が増える傾向にあります。そのため、高出力半導体モジュールに使用されるベースプレートは、従来よりも優れたレベルの高熱伝導性と低熱膨張性の両立が必要とされています。
従来のベースプレートは、純銅と銅-モリブデン合金との積層構造が一般的であり、ベースプレートの厚み方向の熱伝導性を高めるためには、純銅層の比率を高める必要があります。しかしながら、純銅は熱膨張性が大きいために、他の素材との熱膨張差によってベースプレートが実装時に反ってしまいます。

DOWAメタルテック(株)は、今回の共同開発により、グラファイト粉末を銅でコーティングし焼結する独自製法によって、二つの素材の大量かつ均一な混合を実現しました。これにより鱗片状グラファイトを狙い通りに配向させることが可能となりました。銅-グラファイト複合ベースプレートは、この銅-グラファイト粉末を銅-モリブデン合金で仕切られた内部に充填した構造にすることで、熱膨張性を低減しました。加えて面方向の熱伝導性を確保しつつ厚み方向の熱伝導性も向上し、半導体の効率的な冷却を可能にしました。

この特性の実現により、銅-グラファイト複合ベースプレートは、従来のベースプレートと比較して小型化・軽量化が可能となり、今後成長が見込まれる次世代の移動体通信方式である5G無線通信用RFモジュール※1に搭載されることで、携帯基地局や周辺通信機器などへの採用が期待されています。また、電気自動車およびハイブリッド車に搭載されるIGBTモジュール※2などへの応用も検討されており、既に一部顧客へのサンプル出荷や技術情報提供などを開始しています。

この銅-グラファイト複合ベースプレートの日本での販売は、DOWAメタルテック(株)の子会社である豊栄商事(株)(千葉県千葉市花見川区犢橋(こてはし)町1598-1 資本金:1億1千万円 社長:伊藤 卓)を通じて行われます。

DOWAメタルテック(株)は今後とも最先端の技術を駆使し、自動車向け、民生機器向けの素材をグローバルに提供して参ります。

この件に関するお問い合わせ先

DOWAホールディングス株式会社 企画・広報部門
TEL: 03-6847-1106 FAX: 03-6847-1272

※1 RFモジュール(RF:Radio Frequency):無線周波数を送受信するための半導体モジュール

※2 IGBTモジュール(IGBT:Insulated Gate Bipolar Transistor):比較的大きな電力領域において電流や電圧、周波数などを高速で制御するための半導体モジュール

<銅-グラファイト複合ベースプレート「CNG40V1」の特性> 〔〕内は、40Cu-60Mo合金との比較
熱伝導率  :375 W/(m・K)  〔69%向上〕
熱膨張係数 :7.7 ppm/K 〔アルミナとの熱膨張係数の差:41%縮小〕
密度    :6.0 g/cm3 〔37%軽量化〕

図1.銅-グラファイト粉末

図1. 銅-グラファイト粉末

図2.今回開発した銅-グラファイト複合
ベースプレート「CNG40V1」

図2. 今回開発した銅-グラファイト
複合ベースプレート「CNG40V1」

図3.無線通信用のパッケージ応用例

図3. 無線通信用のパッケージ応用例

 

ページトップへ

COPYRIGHT © DOWA HOLDINGS Co., Ltd All right reserved.